前の記事で、寝不足になると腹痛や胃痛が起こったり、肌が荒れたり、鼻血が出たりすることがあると紹介しましたが、生理にも影響が出ることがあるって知っていますか?
睡眠には自律神経のバランスを整え、体の機能をコントロールするという働きがあります。
寝不足の日は疲労感が残っているので身体的にも精神的にも非常に辛いですが、体内では本人が自覚している以上の負担がかかっている場合も多いです。
どうして寝不足が生理に影響を及ぼすのか
成長ホルモンと同じく、女性ホルモンは睡眠中に最も生成が活発に行われるという性質を持っているので、十分な睡眠が取れていないと女性ホルモンが足りなくなってしまい、生理痛や生理不順を引き起こすことになります。
また、寝不足になると交感神経と副交感神経の切替が上手く行われなくなり、自律神経に乱れが生じます。
自律神経が乱れると体の機能が損なわれるだけでなく、ちょっとしたことで腹が立ったり落ち込んだりして、精神的にも不安定になります。
特に理由もなくイライラするという日は寝不足が原因になっているかも知れません。
そして、こうしたストレスもまた生理痛や生理不順を悪化させる原因の一つです。
体内で行われている他の活動と同じように、生理のためにはエネルギーが必要となります。
しかし、寝不足で体力が落ちている状態では生理に必要となるエネルギーが足りず、生理が遅れてしまうことがあります。
若い頃は短い睡眠でも体の疲れを取ることができますが、20代後半以降になると寝不足によって体の疲れが抜け難くなってしまうため、生理の遅れを訴える方が増えてくる傾向があるのです。
睡眠の質を上げるためにできることは?
寝不足の日は早めに眠るように心がけると、生理痛や生理不順を最小限に抑えることが可能です。
特に、22時から2時の間はゴールデンタイムと呼ばれ、この時間帯に眠る習慣をつけることが質の良い睡眠に繋がるとされています。
現代のライフスタイルでは22時に眠るのが難しいという方も多いでしょうが、遅くとも24時までには眠るようにした方がいいでしょう。
普段、夜遅くに眠っているという方は、日中に日の光を浴びることで体内時計のサイクルをリセットすることができます。
その他、睡眠の質を上げるための工夫として、夕食に気を使う必要があります。
胃腸に食物が残ったまま眠ってしまうと消化にエネルギーを消費しなければならなくなり、十分な休息を得ることができなくなってしまうので、夕食を早く摂ったり、夕食の量を少なくしたりすると良いでしょう。
また、夕食をお粥や雑炊など、胃腸に優しく消化し易いものにするのも効果的です。