キリンは寝ている姿を想像することが難しい動物ですが、実際のところ、キリンはほとんど眠ることはありません。
一体、キリンの睡眠時間は一日何時間なのでしょうか?
また、キリンが睡眠時間が短くても生きていけるのは何故なのでしょうか?
今回はそんなキリンの睡眠時間について纏めました。
最も睡眠時間が短い動物キリン
1日の内、キリンが睡眠に費やす時間は20分程度であり、
完全に脳と体が休眠状態に入っているのはわずか1分から2分程度とされています。
また、基本的にキリンは立ったまま寝るため、横になって眠ることはほとんどありません。
キリンが横になって寝る場合、自身の体重による圧迫が非常に強いので、著しく血流が悪くなってしまうためです。
なお、キリンが横になって眠る場合、猫や犬のように体を丸め、長い首を体の上に載せるという格好で眠るとされています。
貴重なキリンの睡眠を捉えた映像がこちらです!
草食動物はショートスリーパーが多い
キリンのような草食動物は肉食動物と比べると睡眠時間が短い傾向にあります。
キリンは極端な例ですが、ウシ、ゾウ、ウマなども1日に3時間程度しか睡眠を取りません。
草食動物の睡眠時間が短い理由の一つに、主食である草が非常に低カロリーという点が挙げられます。
脳をはじめとする内臓の機能を正常に働かせ、生命を維持するためにはある程度のカロリーを摂取しなければなりません。
それを草だけで補わなければならないとなると、大量の草を食べる必要があります。
また、キリンをはじめとする草食動物の多くは人間よりも体が大きいので、必要なカロリー量も多いです。
そのため、草食動物は睡眠よりも食事を優先し、1日の大半の時間を食事に費やしているのです。
草食動物の睡眠時間が短い理由
また、草食動物には肉食動物という天敵がいます。
草食動物が肉食動物に襲われた場合、戦って勝つということは不可能なので生き延びるためには逃げるしかありません。
そのため、草食動物は常に周囲に気を張り巡らせ、警戒しておかなければならないのです。
草食動物の睡眠時間が極めて短いのは、自身の生命を守るために獲得した機能と言えるでしょう。
草食動物の中でもキリンの睡眠時間が特に短いのは、体の大きさと代謝率の低さが関係しています。
睡眠には体の代謝率を高め、脳細胞の修復を早めるという働きがあります。
しかし、キリンのように体の大きい草食動物は代謝率が低く、生命維持のために脳細胞を修復する必要がほとんどないとされているのです。
その他の睡眠時間が短い動物
その他、イルカやクジラも睡眠時間が短い動物の一種です。
イルカやクジラは大脳半球を交互に眠らせるという機能を持っており、これによって長時間に渡って海で泳ぎ続けることができると考えられています。
【参考記事:片目睡眠法(半球睡眠)を使えば、24時間眠らないで行動できる!?)】
また、長時間空を飛び続ける渡り鳥なども同様の機能を持っています。