最近寝ても寝てもなんだか眠い…そんな人はもしかすると、“特発性過眠症”かもしれません。実はこの病気、隠れ患者がとっても多いといいます。
回りからはだらけている!怠け者!なんて思われがちですが、これは立派な病気の一つ。
あなたのその日中の眠気、もしかすると特発性過眠症かもしれませんよ?
特発性過眠症とは?
まず最初に、ご存知ない方のために突発性過眠症の基本情報をご紹介していきたいと思います。
・10~20歳代で発症することが多い。
・夜も十分に睡眠をとっているにも関わらず、日中に耐えられないほどの眠気が出てくる病。
・強い眠気によって、日常生活に支障をきたしている。
・眠気を感じる以前に、自覚症状なしで眠ってしまっていることもある。
・“特発性”という名前の通り、原因がはっきりとは判明していない。
単なる眠気と思っていても、実は深刻な病に侵されている可能性も否定はできないんですね。
とはいえ、もしかするとただ単に睡眠の質が悪くて夜熟睡できていない可能性もあるでしょうし、シンプルに睡眠時間が足りていない可能性だってある。
必要な睡眠時間は個人差もありますしね。
というわけで、今度はあなたが実際にこの特発性過眠症か否かどうか、その可能性をチェックしてみましょう。
特発性過眠症かどうかのチェック方法
寝ても寝ても眠たいというときに、突発性過眠症かどうかをチェックする方法を見てみましょう。
- 少なくとも3か月以上毎日強い眠気が続いている。
- 一度居眠りをしてしまうと1時間以上起きない。
- 睡眠から覚醒しても、爽快感などを感じない。
- 夜の間の睡眠時間も10時間以上と極端に長い場合もある。
いかがでしょうか?
上記チェック項目に当てはまる数が多いほど、特発性過眠症の可能性が出てくるといいます。
自分自身の意識の問題、などと自分を責めるのは大間違い!まずは専門医を訪れてみましょう。
特発性過眠症とナルコレプシーとの違い過眠症とは?
最後に、もう一つ特発性過眠症と同じ睡眠障害―ナルコレプシーをご紹介しておきます。
じつはこのナルコレプシー、特発性過眠症よりも発症率は高いといわれているんです。
・10歳代で発症する患者が多い。
・睡眠発作を起こすことがある。(=昼間に耐えられないほどの眠気、居眠りが繰り返し起きること。)
・居眠りは最大でも30分以内と比較的短い。
・目覚めもすっきりとしやすい。(一時的)
・入眠時に睡眠麻痺(金縛り)にあいやすく、入眠時幻覚(眠りにつく時に幻覚や幻覚症状を起こす)も経験しやすい。
・情動脱力発作(カタプレキシ―)を起こすことがある。(=笑ったり、怒ったり、泣いたりといった激しい感情が出てきたときなどに、全身の力が抜けて、ろれつが回らなくなったりする。)
特発性過眠症との違いは、大きく分けると以下の点でしょう。
特発性過眠症との違いは?
『昼寝の時間』…ナルコレプシーは短いが、特発性過眠症の場合は1時間以上に及ぶ。
『目覚めの良さ』…ナルコレプシーはすっきりしやすいが、特発性過眠症の場合は爽快感がない。
『情動脱力発作』…特発性過眠症の場合は起こすことはほぼないといわれている。
『睡眠麻痺』『入眠時幻覚』…特発性過眠症の場合は起こすことはほぼないといわれている。
ただ、いずれにしても勝手な自己判断は禁物です。
何か少しでも疑問点や不安点がある場合は、専門医の受診をするようにしてください。
治療によって、これまで“怠け者”何て言われていた人も、快方に向かうかもしれませんよ?
又、ご自身のご家族にも当てはまる症状がある方は、病院受診を進めてあげてください。
前述と同じように、決して“怠け者”なんてあしらわないこと。
いずれの病気も単なる眠気ではなく、本人からすると「三日間寝ずに数学の難題を解かされているよう」とまで言われるほど、つらい症状なのですから。