枕はあった方が良い?意外と知らない「枕なし睡眠」の危険性

みなさんは夜眠るときにどのような寝具を使っていますか?

今は様々な睡眠グッズがありますが、やはり重要なのは布団と枕ではないでしょうか。

近年では不眠症や睡眠障害を訴える方が増えてきており、健康志向の上昇も影響して睡眠環境の見直しが一種のブームになっています。

ヒーリングミュージックやアロマテラピーの導入の他、枕の使い方が見直されつつあるようです。



枕なし睡眠は安全か?危険か?

最近では、頭痛、腰痛、肩こり、首筋の痛み、いびき、不眠、鬱病など、枕によるものとされる不調や症状がインターネットを中心として数多く取り沙汰されており、「枕を使わない方が眠りの質が高まるのではないか?」という意見も見られるようになってきています。

しかし、上述した不調や症状はあくまで枕が体に合っていない場合に起こるものであり、枕そのものに危険があるわけではありません。

また枕を使用しない場合、重力の影響で姿勢が真っ直ぐになるので健康効果が高そうな印象を受けますが、実際のところ枕なし睡眠にはさまざまなデメリットがあります。

 

枕なし睡眠のデメリット

 枕なし睡眠のデメリット①

枕なし睡眠では通常、頭部は心臓より低いところに位置することになります。

頭部への血流が促されると脳に酸素や栄養素がスムーズに循環されるようになりますが、それも程度次第です。

頭部に血液が集中し過ぎてしまうと脳が鬱血した状態になるため、脳の機能が正常に働かなくなってしまいます。

極端に言えば逆立ちに近い姿勢で眠っているようなものであり、枕なし睡眠の実践によって不眠症や睡眠障害の症状が出てくることも多いです。

 

 枕なし睡眠のデメリット②

枕なし睡眠のデメリットの二つ目は、口呼吸をし易くなることです。

(口呼吸のデメリットはこちらの記事で解説)

枕を使わないで寝ると、睡眠中に顎が上がりやすくなるので、睡眠中に口呼吸をしやすくなってしまいます。

口呼吸は鼻呼吸と比べると酸素の吸収効率が著しく低く、睡眠の質の低下の原因になります。また、ハウスダストの過度の吸い込みによってアレルギー症状を引き起こす可能性もあります。

 

 枕なし睡眠のデメリット③

枕には睡眠時における頸椎の形と配列を整え、脊椎神経への圧迫を少なくするという働きがあります。

脊椎神経は体のさまざまな機能を司る神経が通っていますが、同時に歪曲や摩耗などによって損傷が発生しやすい部位でもあります。

枕なし睡眠では頸椎への支えが全く存在しない状態なので、頸椎の疾患を引き起こす可能性が極めて高くなります。(ベッドではなく布団を使用している方は特に注意が必要です。)

 

枕なし睡眠の他、枕が高過ぎたり低過ぎたりしても体に不調となって表れますので、質のいい睡眠を得るためには自分の体格に適した枕をつかうことが大事です。

 

近年では高さを調整できる枕も販売されているので、そちらを使用してみるのもアリだと思います。

例えば、私も使用している「The Pillow ザ・ピロー」は枕の向きと高さ調節シートを組み合わせる事で、様々な高さに調整できるので便利です。


予算に余裕がある方はオーダーメイド枕を作る方法もあります(約30,000円)。

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